ワインの魅力 3


(総額10万円オーバーのプライベートワイン会やってます!)

いつもアルポルトカフェ日本橋高島屋店をご愛顧下さいまして、まことにありがとうございます。

このシリーズ最後です。

さて、それにしてもワインというのは本当に不思議なもので、歴史とか環境とか法律とか挿話とか色々な側面があって、実はワイン自体よりもそっちの方が一般的にワインの魅力として人々に憧れを抱かせています。これを譬えるならば、山はその頂上で見渡せる壮大な景色ではなく、その外観的な姿こそ、本当の姿であるのと同じなのでしょう。

ですから外観をよく観察しているならば、登らなくても富士山を知っていることにもなり、全く外観を観察していないならば、登ったからといっても知っていることにはならないのと同じで、ワインは飲んでいなくても知っていることになる場合もあり、いくら飲んでも知っていることにはならない場合もあるのです。

最近はワインブームというよりもワインテイスティングブームが起こっていて、皆が皆ワインの味わいばかりに捕らわれて、何が何でもブラインドテイスティングをするものだから、ワインの本当に美しいところが見過ごされている気がします。正直私も、ワインを味見する際には銘柄とか産地とか品種とか値段とかそういうものは無視し、ただその味わいだけを認識し、伝えようとしてきました。

しかしながら、自分がワインに惹きつけられたのは美しく意味深な名前やラベルだったり、歴史的なエピソードだったり、造り手の思いだったりしたのを思い出し、またこれまで運よくめぐり合わせたワインの素晴らしさを言葉で伝えようと頭を捻っているのを思い合わせると、ワインの魅力と言うのは必ずしも色や香りや味わいだけではなく、それ以前に、そのワインが持つ固有な歴史や伝統、それに関わる色々な人の情熱や人生などによって織り成されているものなのかも知れません。

山は結局地球の営みによって大地の隆起したものに過ぎません。しかし山に私たちが美や威容を感じるのはそこに雲や雪や、森や花や生き物たちや麓まで流れる川などがあり、自然を豊かなものにしているからではないでしょうか。

それと同じで、ワインも結局果汁が醗酵したものにすぎません。しかしそれは歴史や伝統によって彩られ、生産者の情熱や理想が花を咲かせ、市場関係者の駆け引き、消費者の夢と感動とある種の狂気が息づいており、豊かな食文化を作り出して、人類社会と精神の向上に深く寄与してきたからこそ、私達はワインにある特殊な畏敬と憧憬を抱くのではないでしょうか。

出来上がったワインをそのままにしておけば駄目になってしまいます。しかし樽や瓶に入れておけばワインは守られ、ものによってはさらに風味がよくなっていきます。

それと同じで、ワインに纏わるエピソードというのは丁度その樽や瓶のようなもので、これによってワインの魅力は守られ、ワイン自体の品質も向上させられているのかも知れません。

実際、ブラインドテイスティングでワインの味わいを比較すると、ヨーロッパの伝統的なワインと新世界のワインの差はほとんどない、それどころかすでに品質は逆転しているといいます。にも関わらず、ヨーロッパ(特にフランス)のワインの方が、数倍も高い値で、驚くほどの熱狂を持って取引されています。

それはヨーロッパのワインが、味わいだけではなく、そこに沢山の歴史や伝統や感動やエピソードなどを備えているからでしょう。ワインとワインボトルが切り離せないように、ワインの魅力とそういった属性は切り離すことはできないのです。

日本橋イタリアン アルポルトカフェぐるなびトップページ
片岡護の料理教室
日本橋ランチならヘルシーパスタの高島屋B2アルポルトカフェ
仕事帰りや買い物帰りはもちろん、記念日デートやパーティにも
イタリアンの巨匠 片岡護直伝パスタ
絶品イタリアンドルチェ
自然派ワインはもちろん、伝統的で個性的なイタリアワイン
はてなブログトップ
★お得なクーポン★はこちら

片岡護の西麻布アルポルト
姉妹店 アルポルトカフェ京都高島屋店
姉妹店 アルポルト・クラシコそごう横浜店